「なんで私ばっかり」
家事の負担を巡るこの気持ち、多くの家庭で生まれているのではないでしょうか。
一方は「こんなにやっているのに気づいてもらえない」と不満を抱え、もう一方は「何をすればいいかわからない」と困惑している。このすれ違いの原因は、家事の優先順位が共有されていないことにあります。
■ 「見えない家事」の可視化
家事には、目に見えるものと見えないものがあります。
料理、洗濯、掃除は見えやすい。でも、献立を考える、洗剤のストックを確認する、子どもの学校の予定を把握する。これらの「見えない家事」は、やっている本人以外には存在すら認識されていないことがあります。
まずは、家庭で発生しているすべての家事を書き出してみてください。想像以上に多いことに気づくはずです。
■ 「緊急度」と「重要度」で整理する
書き出した家事を、仕事と同じように分類してみましょう。
第1象限(緊急かつ重要):今日の夕食、子どもの送迎 第2象限(重要だが緊急ではない):片付け、買い出しの計画、子どもの教育相談 第3象限(緊急だが重要ではない):突発的な来客対応、すぐ返信する必要のないLINE 第4象限(どちらでもない):過度な整理整頓、必要以上の作り置き
こう整理すると、「毎日完璧にやる必要があること」と「週一でいいこと」が見えてきます。
■ 「察して」からの卒業
「言わなくてもわかってほしい」
この期待が、多くの家庭の摩擦を生んでいます。
残念ながら、パートナーはあなたの頭の中を読めません。「ゴミ袋を買ってきてほしい」「子どもの宿題を見てほしい」、具体的に言葉にしなければ伝わりません。
これは愛情の問題ではなく、コミュニケーションの問題です。
■ 家族会議のすすめ
週に一度、15分でいいので家族で「家事の振り返り」をしてみてください。
今週、大変だったこと。来週、お願いしたいこと。新しく始めたいルール。こういったことを、率直に話し合う場を持つ。
最初は照れくさいかもしれません。でも続けていくと、「言わなくてもやってくれる」場面が増えていきます。なぜなら、相手の大変さを理解できるようになるからです。
■ 完璧をやめる
最後に、最も大切なことを。
家事に完璧を求めないでください。多少部屋が散らかっていても、外食が続いても、世界は終わりません。
家事は、家族が快適に暮らすための手段です。家事のために家族が疲弊するのは本末転倒。「最低限これができていればOK」というラインを、家族で決めておくことが大切です。